補聴器についてどのようなイメージをお持ちですか?年寄りというイメージでしょうか、着けるのが邪魔そう、あるいは、高価なわりに役に立たないというイメージでしょうか。これらは部分的にあっていて、部分的に間違っています。
欧米ではコミュニケーションが重視されるため、聞こえの改善を求められることが多く、補聴器装用が積極的に行われていますが、日本では上記のイメージにより補聴器装用にあまり積極的でない印象があります。
ところが、近年では「難聴は認知症の危険因子である」と報告されています。聴力を改善することが認知症を予防する一因となる可能性を示唆しています。したがって、年寄りのイメージであった補聴器を装用することで、逆に年寄り化することを防止してくれる可能性があります。
補聴器は眼鏡店、電気店、はたまた通信販売や訪問販売でも購入できますが、補聴器購入におけるトラブルが増えているので注意が必要です。消費者センターによる調査でも、大きすぎる音を出力して聴力保護に問題がある、器機自体が聞き取りに適さない、購入後の調整がなく十分に補聴効果がない、高価なのに補聴効果がないなどのケースが挙げられています。
自分にあった補聴器を選択するには、しっかりとした診断・検査・調整はもちろん、個人個人の聴力検査結果に応じて調整を何度も繰り返し、その方の耳にあったものを作っていく必要があります。補聴器適合判定医師研修会を修了した補聴器相談医がいる施設で、補聴器相談医と言語聴覚士と補聴器技能者による補聴器外来での相談をお勧め致します。そして、補聴器の調整には時間がかかります。2-3ヶ月かけて試聴しながら、その上で購入について相談するのがよいでしょう。
参考HP:日本耳鼻咽喉科学会HP「"Hear well, Enjoy life "~快聴で人生を楽しく~」
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