この傷どうしたんだろう?気づかないうちにできてしまっていた傷に疑問をもたれたことがあると思います。また、ちょっとしたはずみで皮膚が裂けたり、介助しようとして手足を軽くつかんだだけでも皮膚が裂けたことがあると思います。そのような傷はスキン-テアかもしれません。スキン-テアとは摩擦やずれによって皮膚が裂皮膚が裂けた状態で、強い痛いを伴います。スキン-テアは脆弱な皮膚の高齢者に発生しやすく、特に75歳以上で多く発症しやすくなり、また加齢だけでなく、様々な疾患に対する治療のための薬がもとで、皮膚の細胞の代謝が抑えられ、薄く弱くなる場合もあります。ではどのような場面で発症するのでしょうか?具体例では、ベッド柵に擦れた、車椅子など移動の介助時に皮膚が擦れた、転倒、体位変換や更衣などの介助時に皮膚が裂けたなどで、上肢に多く発症します。
1、手足の保護をしましょう
可能であれば長袖、長ズボン、手足には筒状包帯、レッグカバー、アームカバーや手袋の装着などを行い、皮膚を守りましょう。
2、周囲の環境を整えましょう
周囲の環境を整備して、ぶつけても衝撃を受けないようできればベッド柵などにはカバーをつけたり、車椅子の足台にはカバーをつけたりすることもスキン-テアの予防になります。
3、毎日のスキン-ケア(清潔の保持と保湿)が重要です。
体は弱酸性の泡石鹸で優しく洗い、優しく押さえるように拭きましょう。保湿は、低刺激でローションタイプなど伸びが良い保湿剤を1日2回以上塗布、また保湿ローションを手に取って、両手で広げてから押さえるように優しく塗ることがポイントです。
4、体位変化など手足を持ち上げるときは、握ったり引っ張ったりせず、下から支えるようにしましょう
*1日1回は手足を見て、両腕・両足に傷や打ち身などができていないか、またぶつけたり、強く擦ってしまったりしたあとは、その部位にスキン-テアができていないか必ず観察をしましょう。
以下の手順で応急処置を行い、医師または看護師に相談してください。
1、圧迫して血を止めましょう
2、流水で洗いましょう
3、ワセリンなどを塗布し、非固着性ガーゼで保護しますが、固定のためのテープは使用せず包帯などで固定しましょう
2019年11月 看護部 佐々木
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