近年、軽症・慢性患者は診療所で、救急・手術・重症患者は大病院で診療を受けるように政策誘導がなされています。一方、このようなことで患者さんには大きな問題が生じてきています。最近の一例を挙げれば、ある大病院に良性疾患の手術目的で紹介された患者さんが「約半年の手術待ち」と言われ困って当院に来られました。大病院の手術は救急・悪性・先進医療症例が優先であり、待機・良性・一般的症例は後回しです。しかしながら、患者さんにとっては手術が必要であると言われた以上、良性疾患であっても早く対応して欲しいのが人情です。
当院婦人科は「大病院を受診するほどでもないが診療所では対応できない症例」、「大病院に受診しても長期間の手術待ちになってしまう症例」に対応させていただいております。
悪性細胞が検出され手術の必要な症例に対して大病院はすぐに対応してくれますが、経過観察も選択肢として挙げられる症例(子宮頚部細胞診異常や子宮内膜細胞診疑陽性)などは優先順位がどうしても低くなってしまいます。当院婦人科ではこのような状態の患者さんに適宜精密検査(コルポスコピー下組織診、子宮鏡、内膜全面掻爬術による組織診)や手術(LEEP、円錐切除、適応のある場合子宮摘出術)を行って問題がないことを確認し、患者さんの不安を解消した上で紹介元の先生に逆紹介させていただいております。
性周期の変化による卵巣腫大(黄体血腫、単純嚢胞)や子宮内膜症による卵巣腫大がある一方、卵巣癌の早期発見が困難であることもあり、患者さんにとってはご心配なことと考えます。当院婦人科では各種画像検査(USG、CT、MRI)および腫瘍マーカー検査を組み合わせて適切な治療方針を決定し、問題がなければ患者さんの不安を解消して紹介元の先生に逆紹介、問題があれば患者さんの希望に沿った形で、当院または他院での治療を行うスタンスを保持しています。
これらは良性疾患であり、最近では腹腔鏡手術も専門施設ではたくさんされております。しかしながら開腹手術に比べますと手術時間がかかることや施設によっては腹腔鏡手術症例を集めておられる関係などから一般の開腹手術の対応は優先順位が低くなりがちです。当院では患者さんの希望に合わせて可能な限り早く(現在のところ平均して1ヶ月程度で)対応させていただいています。
これまでの経験から当院で安全に対応できるものは行っております。腹腔鏡手術に関しては卵巣の良性疾患、子宮鏡手術に関しては粘膜下筋腫、子宮内膜ポリープが対象例です。
「毎月の生理が重くて、つらい」、「夜も落ち着いて眠れない」、「貧血がひどくて、息切れ がする」、「造血剤を飲まないといけない」といった悩みがありませんか?「お腹を切られる のは嫌」、「腹腔鏡手術も手術待ちが長い」といったことで、積極的な治療に踏み切れない方 に朗報です。条件(手術の適応)さえ合えば、切らずに悩みを解決できます。それは、子宮内 膜焼灼術という新しい治療法です。要点は以下の通りです。
子宮動脈塞栓術(UAE)とは、子宮筋腫に栄養を与えている子宮動脈の血流をとめることによって、筋腫を縮小させ、筋腫によって生じる過多月経、貧血、月経困難症などの症状を改善する治療法です。 ・具体的には、足のつけ根に局所麻酔を行い、約2ミリの細い管(カテーテル)を挿入し、X線透視をみながらカテーテルを子宮を栄養する動脈(子宮動脈)まで進めます。子宮動脈造影で筋腫の部位や大きさを確認し、血管塞栓物質(ゼラチンの粒子)を注入し血管を塞栓します。対側の子宮動脈にも同様の処置を行います。塞栓が完了したらカテーテルを抜き、穿刺部位を圧迫します。 ・約1週間程度の入院で費用は約20万円(健康保険3割自己負担額)です。
治療内容:過多月経、腹部腫瘤の原因である多発性子宮筋腫に対して子宮動脈塞栓術治療を行い、症状の改善を図りました。
治療期間・回数:7日間の入院、その後は10回の外来経過観察、6ヶ月後の効果
費用:保険診療で自己負担額 約20万円
リスク・副作用:疼痛、発熱(ほぼ全例)、嘔吐(20~30%)、感染症(敗血症は3%)、筋腫分娩(3~15%)、非標的部位の塞栓(1%未満)、卵巣機能低下・廃絶(45才未満で3%、45才以上で45%)など
(厚生労働省 「医療広告規制におけるウェブサイトの事例解説書(第2版)に準拠して掲載)
手術を希望される方、興味のある方はお気軽にご相談ください。
当たり前のことですが、1日2回以上回診して患者さんの様子に目をくばり、直接お話を伺いながら、満足して退院していただくよう努力しています。ともすれば先進技術のみが強調される病院医療とは異なるきめ細やかさを患者さんに提供していると自負しています。
大手前病院婦人科外来は水曜日を除く平日の午前中に行っております(水曜日は手術日のため休診です)。
良性疾患(子宮頚部上皮内腫瘍を含む)に対する開腹手術または経膣的手術を予定手術で行います。 はじめから悪性腫瘍の診断がついているものやその可能性の高い例については大阪国際がんセンター婦人科をはじめとした高次施設に紹介することもあります。
また良性疾患でも手術の難度が高度と考えられる症例はその旨を正直に説明して、高次施設での治療をお勧めしています。そういった理由から腹腔鏡手術も今までの経験から安全に施行できることが予想される卵巣疾患を中心に対応しています。
子宮頸がん検診につきましては、予約不要です。
当日、初診受付にお申込みください(大阪市のみ取扱)
受付時間 | 平日8:30~11:30 |
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休診日 | 水曜 |
料金 | 400円(クーポンのある方は無料) |
※上記以外に急遽休診の場合もございますのでお問合せください
※当日、保険証・クーポン券をお持ち下さい
「帯に短し、たすきに長し」という言葉がございます。大病院に紹介するまでもないが、自院で診療するのには困るという場合(例えば数日の入院治療を要する骨盤腹膜炎、卵巣出血、外陰部ヘルペス初感染例等)、当院婦人科は患者様の視点で対応させて頂きますので、お気軽にご相談頂ければ幸いです。
平成13年11月から令和元年12月までの執刀数
全手術数 |
1,845例 |
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子宮癌 | 60例 | ||
卵巣癌 | 77例 | ||
良性疾患 子宮摘出術 | 333例 | ||
子宮筋腫核出術 | 92例 | ||
良性疾患 卵巣腫瘍切除術 | 395例 | ||
円錐切除術 LEEP | 318例 | ||
骨盤臓器脱手術(子宮脱等) | 69例 | ||
子宮鏡手術 | 201例 | ||
腹腔鏡手術 | 245例 | ||
手術に関連した死亡例 | 0例 | ||
術後重篤な後遺症を残した例 | 0例 | ||
予期せぬ再手術例 | 16例 | ||
(創部再縫合8例、ドレーン抜去3例、腟壁ガーゼ抜去1例、腸管再吻合2例、開腹止血術1例、開腹洗浄ドレナージ3例、ダグラス窩膿瘍切開排膿1例) |
参加中の臨床研究の情報を公開しています。
課 題 名 | 研究期間 | 情報公開文書 |
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プラチナ製剤使用後進行・再発子宮体がんに対するレンバチニブ+ペムブロリズマブ併用療法の安全性と有効性を検討する観察研究(GOGO EM-4) | 2023年1月12日 ~ 2030年3月31日 | 情報公開文書.pdf |
中辻 友希(なかつじ ゆき)
診察日 | 月曜日(午前)、木曜日(午前) |
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役職 | 婦人科部長 |
主な 専攻分野 |
婦人科診療一般 |
所属学会・ 資格等 |
日本産婦人科学会専門医・指導医、日本女性医学学会専門医、母体保護法指定医、医学博士(大阪大学) |
略歴 | 平成 6年 関西医科大学医学部 卒業 平成 6年 大阪府済生会泉尾病院 産婦人科研修医 平成 9年 大阪大学医学部研究生(産科学婦人科学教室) 平成12年 大阪大学医学部付属病院 医員 平成13年 兵庫県立西宮病院 産婦人科技術吏員 平成13年 同上 副医長 平成13年 同上 医長 平成26年 同上 部長 平成27年 NTT西日本大阪病院 婦人科部長 平成31年 国家公務員共済組合連合会 大手前病院 婦人科部長 |
ひとこと | 平成31年4月より婦人科部長に着任いたしました。 思春期から老年期まで、婦人科分野におけるトータルヘルスケアに尽力致します。 |
神田 裕樹(かんだ ゆうき)
診察日 | 火曜日(午前)、金曜日(午前) |
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役職 | 副院長、医療安全管理室部長 |
主な 専攻分野 |
婦人科診療一般 |
所属学会・ 資格等 |
日本産婦人科学会専門医、母体保護法指定医 |
略歴 | 昭和63年 大阪大学医学部 卒業 昭和63年 大阪大学医学部附属病院 産科婦人科研修医 平成 1年 市立堺病院 産婦人科医員 平成 3年 大阪大学医学部産科学婦人科学講座 研究生 平成 7年 大阪大学医学部附属病院 産科婦人科医員 平成 7年 米国オハイオ州シンシナチ小児病院 内分泌部門研究員 (postdoctoral fellow) 平成10年 大阪府済生会中津病院 産婦人科医員 平成13年 大阪大学大学院器官制御外科学(産科学婦人科学)講座 助手 平成13年 国家公務員共済組合連合会大手前病院 婦人科部長 平成31年 同上 医療安全管理室部長 |
ひとこと | 医師は患者さんの道先案内人であると考えています。 患者さんの結果ができるだけよいものであるよう、 適宜相談しながら案内、手助けをさせて頂きます。 |
中江 彩(なかえ あや)
役職 | 医長 |
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主な 専攻分野 |
日本産婦人科学会産婦人科指導医、産婦人科専門医(日本専門医機構) |
日付 | 曜日 | 担当 | 備考 |
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2024年12月13日 | 金 |
中江 |
中辻Drの代診となります |
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | |
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午前 |
中辻 |
中江 |
休診(手術) |
中辻 |
中江 |
午後 |
検査・処置 |
内共検診 |
休診(手術) |
検査・処置 |
検査・処置 |
❶大阪メトロ谷町線「天満橋駅」下車
1・3番出口より徒歩約5分
❷京阪電車「天満橋駅」下車徒歩約5分
❸JR東西線「大阪城北詰駅」下車徒歩約15分
住所〒540-0008 大阪府大阪市中央区大手前1-5-34
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